YOKOKU Field Notes #03 「インドネシア・集まり方の作法」
Editorial










YOKOKU Field Notes #03 「インドネシア・集まり方の作法」
Editorial
株式会社コクヨが目指す「自律協働社会」の兆しを、研究員自ら個別の地域に赴いて探索する、ヨコク研究所のリサーチ活動〈YOKOKU Field Notes〉のシリーズ第3弾となる書籍、『YOKOKU Field Notes #03 インドネシア・集まり方の作法』のデザインを担当しました。 本号は「集まり方」、すなわち個人同士が集い協働へと発展するプロセスを問い直すべく、インドネシア各地をフィールドに、4つの活動の背景と環境、当事者の姿勢を取材・レポートし、インドネシアにおける「集まり方の作法」をキーワードとして、美術家集団、森林レンジャー隊、メディア制作集団、「食」の在野研究集団という4つの活動を巡りながら、ヴァナキュラーでありながら普遍性を内包する、インドネシア各地の集まり方を、個別の営みから見出す一冊となっています。 裏表紙から表紙にかけてひろがる装画は、日本を代表する絵本作家・美術家である田島征三さんの絵本『くさむら』(偕成社)の1ページから採用されています。生命力のあるタッチから人が集まることで生まれる純粋なる生きるエネルギーを感じさせ、現地の多様な集まりの中に眼差しを向けて歩きまわるような視点からフィールドリサーチを想起させます。 また、誌面の設計ではインドネシアの「大きな違いと小さな違い」をコンセプトに組み立てていきました。それはインドネシアにおける島・宗教・民族における文化としての大きな違いと、各事例のなかにも存在する地域による植生や瓦職人の肌の色などの同質性の中にある小さな違いです。さらにそれらの多様性にくわえて、いくつかの情報要素を混在させることでインドネシアの自然・街並み・暮らしなどから漂う現地の生な空気感や複雑さを誌面上で再現しようと試みました。 カラーパレットの設定による見出し・本文・キャプション・ノンブル・背景色の複雑な色彩のズレ、扉に差し込まれた体温を感じさせる手書きの文字、リサーチのテキストに呼応する写真の配置、背面のざらりとした質感、これらの視覚情報を複雑に絡み合わせることで現地の空気が漂う、多層的で血が通った、画一化されたフォーマットを否定する変則的な誌面設計を試みています。
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